ハマモト経営の指針集 『中庸』より

参考図書『中庸』宇野哲人全訳注 講談社学術文庫
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「君子賞せずして民勧み、怒らずして民ふ鉞よりも威る。」

読み方「くんし しょうぜずして たみ すすみ、いからずして たみ ふえつよりもおそる」

(意味)徳の高い者は人民を感化するので、ほうびをあげなくても民は自ら勧んで励み、怒らなくても斧などを用いた刑を受けるよりも恐れて悪をなすことがない。

→ 優秀なリーダーは存在するだけでメンバーを善い方向へ導く。

つまり、メンバーが素晴らしいということは、トップが素晴らしいとも言える。

メンバーを批判することは、自分を批判しているのと同じである。


「声色のもって民を化するにおけるは末なり。」

読み方「せいしょくの もって たみを かするに おけるは すえなり」

(意味)大きな声で、人民を教育して変化させようというのは、本ではなく末のことである。

→ ほとんどのトップは、社員を変えよう変えようとしています。

その気持ちが、朝礼時の怒声や説教になってあらわれます。

しかし、それで社員が変わることはありません。変わって見えることはありますが。


「徳のかろきこと毛の如し。」

読み方「とくの かろき こと けの ごとし」

(意味)徳によって人民を変化させるのは、軽い毛を持ち上げるようなものである。

→ 変えよう変えようとしても、人間の心は変わらない。

ところが、トップに徳が備わりさえすれば、部下は簡単に変わる。

売る側に徳が備われば、買う側は簡単に買ってくれる。



『中庸』終わり。よく最後までお読みくださいました。できれば、繰り返しお読みください。

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