ビジネスに活かす孫子HOME

 「孫子」学習法の研究: どうすれば「孫子」を使えるようになるのか?
「孫 子 の 兵 法」と 戦 っ た 日 々
~ある経営コンサルタントの実践記録~
「孫子」に10年かけるか、40日でマスターするか。決めるのはあなた自身。

 第六回 東洋の視点の特徴


あなたは漢方医にかかったことがありますか。

漢方医が診る場所は決まっています。

脈、舌、腹

です。目で見たり、指で触ったりして、

・ある症状の根本的な原因を探る

のです。

西洋医学の医者のように、○○病とか△△症などというような
病名をつけることはほぼありません。

「こういう症状が出るということは体の冷えが原因だから、
 体を冷やす食品を食べてはいけません。
 処方する漢方薬を飲むように。ではまた2週間後に来て下さい」

といった具合に、

・患者の体質改善を図る

ことを目的とした医療を行います。

西洋医学のような、

・この症状はこの病名、原因はこれでこの対策を

といったものがないのです。

・体はすべてつながっている
 体質が改善されればおのずと症状は消える

と考えるのが東洋医学です。

体質を改善するのは簡単なことではありません。
場合によっては何年もかかることもあります。

だから、漢方医には、

・長く通院する

患者が多くなります。

西洋医学のようにすぐに治る、ということはありませんが、
根本から治療するので再発の可能性は少ないのです。



さて、ここで考えてみて頂きたいのですが、

・西洋医学を学んだ医者が東洋医学も習得している

としたらどうでしょうか?

西洋医学ではわからない場合も、
東洋医学の観点からは対処法があるとすれば、
患者は未来に希望が持てるはずです。


「孫子の兵法」は、まぎれもなく東洋の思想であり、
西洋流のマネジメント理論などとは一線を画しています。

・戦争の仕方、軍隊の動かし方、情報収集の進め方

などに関して書いてある書物ですが、その根底には東洋医学と同様、

・症状別の原因と対策を考えるのでなく、
 全体を1つのものと考える

思想が流れているのです。

経営者やコンサルタントがこの思想を使えるようになり、
西洋流のマネジメントやマーケティング理論と共に活用できれば、
倒産しない、強い会社を作れます。


しかし・・・

私が「孫子の兵法」を活用しようとし始めたとき、
私の前に立ちふさがったのは、

・西洋流の思想、ノウハウ

でした。

どういうことかというと、
それまで西洋流の思想、ノウハウでコンサルティング業務を
行ってきた私は、習慣的に西洋流の思想、ノウハウを
つい使ってしまうのです。

・「孫子」の視点

をなかなか活用出来ませんでした。

活用するのが怖かった、というのが正しいかもしれません。

目次 第七回へ続く

 

inserted by FC2 system