ビジネスに活かす孫子HOME

 「孫子」学習法の研究: どうすれば「孫子」を使えるようになるのか?
「孫 子 の 兵 法」と 戦 っ た 日 々
~ある経営コンサルタントの実践記録~
「孫子」に10年かけるか、40日でマスターするか。決めるのはあなた自身。

 第七回「孫子」のたて糸とよこ糸


「孫子の兵法」を使うとはどういうことか?

私はその頃、こう考えていました。

「この会社の問題はこうである。
  → 一方、孫子はこう言っている。
  → ということは、対策はこうすべきだ」

この思考の流れがスムーズであることこそ、
「孫子」を使いこなせている状態だと
思い込んでいたのです。


ところが、西洋流の考え方が習慣化していた私は、

「この会社の問題はこうである。
  → その原因はこういうことが考えられる。
  → ということは、対策はこうすべきだ」

というふうに考えてしまい、
そこに「孫子」の思考を入れる余地を見つけられずにいました。

むしろ、

・わざわざ「孫子」をはさむ

とクライアントを説得できず、提案を通せないのではないか?

と恐れ、「孫子」の「そ」の字も言えないことも多々あったのです。


この頃(「孫子」を学び始めて4~5年が経過した頃)、
私はすでに、「孫子」に関する基本学習を終えており、
全体を理解していましたが、
どう使えばよいのか分からなかったのです。

当然、「孫子」について語ることはできました。

経営コンサルタントとしての講演やセミナーで
「孫子」の話を混ぜると、

「まさか孫子の話を聞けるとは思いませんでした。
 すごいですね」

などと言われます。

しかし、話は出来ても使えませんでした。
そんな状態で困り果てていたのですが・・・

それから2~3年が過ぎたある時期に、

・「孫子」の判断基準の根本

に気づいたのです。それを私は、

・「孫子」のよこ糸

と呼んでいます。

たて糸は、

・「孫子」の体系

と言ってよいです。

・こういう状況ではこう対処せよ

と「孫子」に書かれている内容そのものです。

よこ糸は、

・リーダーたる者の基本姿勢

です。

このよこ糸に気づいたことが、

・「孫子」活用の突破口

となりました。

そして、このたて糸とよこ糸を
自分の頭の中で編んでみた結果、

・「孫子」全篇を貫いている、あるモノ

をようやく理解できたのです。

これが分かれば、もはや、

・いちいち「孫子」を意識する必要がなくなる

という「孫子」の本質です。

これをつかめれば、

・思考回路が「孫子」になる

と言ってよいでしょう。

このとき、「孫子」を学び始めて、
すでに10年が過ぎようとしていました。

目次 第八回へ続く

 

inserted by FC2 system