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「十八史略」に学ぶ兵法経営【目次】

8.時代を読む先見と行動編

先が見えない時代のリーダーの資質…(4)決断力と実行力

第三の資質は、

決断力と実行力がある

点である。

先が見えないなかで、
重要な方針を決定するのはなかなか難しい。

しかし、上に立つ者が決めなければ、
下の者は右往左往するばかりであり、
そのうちに手遅れとなってしまう
可能性がある。

ともかくも進む方向を早く決めて方法論を
詰めていく方が、よい結果を生みやすい。

おそらく、唐の太宗、李世民にとって、
もっとも判断に苦しんだのは、
兄と弟の扱いであろう。

酒色、遊猟にうつつをぬかしていた兄の
太子、李建成(りけんせい)と、
失敗続きの弟、李元吉(りげんきつ)は、
次々と功業を立てて存在感を増し、
父の李淵も太子に立てたいと考え始めた
李世民を苦々しく思っていた。

この二人に李世民殺害の計画ありという
情報を得た臣下らに説得され、
李世民は二人を誅殺することを決断し、
実行した。

このことは、名君、李世民の負の部分として
語られることもあるが、その後の唐の発展を
考えれば、この段階で内部抗争の種を
絶ったことは評価できる。

元(げん)の太祖、成吉思汗は、
遠隔地をものともせずに動き回り、
四十もの国を亡ぼし、
モンゴル帝国の礎を築いた。

すさまじい行動力である。

→続く「先が見えない時代のリーダーの資質…(5)学ぶ謙虚さ」
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