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「十八史略」に学ぶ兵法経営【目次】
6.リーダーの条件と承継編
承継でもめないようにするには…(3)李淵に問題あり
唐の太宗、李世民の例に戻ろう。
李世民に殺された兄は、優しくて思いやりの ある人物だったという評価もあるようだ。
兄が李世民を追い落とそうとしたのが事実と すれば、その部下たちによって実行を 迫られた可能性も否定できない。
このように見てくると、 もめないようにするには承継する側の リーダーシップが極めて重要なのではないか
と思われる。
李世民と兄弟との争いは、 やはりその父親である高祖の李淵(りえん)
が、太子であった兄をスムーズに 廃嫡できるように、
・幼少期から謙譲の心を育てておく
・皇帝に必要な能力の基準を示す ・兄側の軍を動かす力を奪う ・兄側の側近などに高位高官の地位を与える
などの手だてをきちんと講じ、 心理的にも物理的にも問題のない状況を 作っておいて李世民を立太子すれば、
殺し合いには発展しなかったのでは ないだろうか。
→続く「承継でもめないようにするには…(4)光武帝と明帝」 →「十八史略」に学ぶ兵法経営【目次】
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