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「十八史略」に学ぶ兵法経営【目次】

7.権力者が陥る罠と組織の崩壊編

死にゆく者が考えること(2) 闔廬の遺言     


同じく春秋時代の末期、
呉(ご)王の闔廬(こうりょ)は越(えつ)
との戦争で傷を受け、それがもとで死んだ。

死に際して闔廬は、

「夫差よ、父が越王句践(こうせん)に
 殺されたことを忘れるな」

といった。

夫差はこの言葉を忘れずに努力を重ね、
越に報復して越王を殺す寸前までいった
ものの、平身低頭で命乞いをする越王を
許してしまう。

その二十年後、
逆に呉は越に亡ぼされてしまった。

父を殺されたことに報復をするならば、
越王を追い詰めたときに殺すべきであった。

生かしてしまったことで、夫差は父の遺言を
聞かなかったということになる。

この事例でも、
死にゆく者の考えたことは実現していない。

そればかりか、逆に息子を殺してしまう結果
となってしまった。

→続く「死にゆく者が考えること(3)劉邦、武帝の死後も乱れる」
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