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「十八史略」に学ぶ兵法経営【目次】

7.権力者が陥る罠と組織の崩壊編

死にゆく者が考えること(1) 管仲でも無理     


権力の頂点、あるいは、その近くにまで
上った者たちにもやがて死が訪れる。

そのとき、何を考え、
どんなことをするのだろうか。

いくつかの事例をもとに考えてみよう。

春秋(しゅんじゅう)時代、
斉(せい)の宰相、管仲(かんちゅう)は、
桓(かん)公から管仲の死後の宰相を
誰にしたらよいかと問われ、
特に三名の名を挙げて、
彼らを宰相に任命しないように伝えた。

ところが、生前は「仲父(ちゅうほ)」
(管仲を父として尊敬する意)とまで
呼んでいた管仲の助言を無視して、
桓公はその三名を重く用いた。

結果として政治は乱れ、
公子達の後継者争いも勃発。

桓公の死後、納棺されるまでの六十七日間、
その遺体は放置されたままになり、
納棺後もなかなか埋葬されず、
やがて蛆(うじ)が湧いて
部屋からあふれ出したという。

管仲のような賢人でも死後を思いどおりに
できないと痛感させられる事例である。

→続く「死にゆく者が考えること(2)闔廬の遺言」
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