主要参考図書『論語新釈』宇野哲人著 講談社学術文庫
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読み方「まつりごとを なすに とくを もって すれば、たとえば ほくしん そのところに いて しこうして しゅうせいの これに むかうが ごとし」 (意味)国王が自ら徳を修めたうえで政治を行えば、たとえば北極星が動かなくても多くの星がこれを中心に回るように、自然と天下が従うのである。 →
強制しなくても、自然と部下が従ってくる状態が理想。 読み方「し さんびゃく、いちげん もって これを おおう、いわく、おもい よこしまなし」 (意味)詩経の詩は三百篇もあるが、これを一言でまとめることができる。それは、その心に邪悪さが無いということだ。 →
邪悪さが無いということは、いつも清く澄んでいるということだ。 読み方「これを みちびくに せいを もってし、これを ひとしう するに けいをもって すれば、たみ まぬかれて はじなし」 (意味)国民を導くのに法律をもってし、命令に従わせるのに刑罰をもってすれば、国民は法の網をくぐって恥じない。 →
「ルールをやぶっていないからいいじゃないか」という人間が社内に存在していないか。 読み方「これを みちびくに とくを もってし、これを ひとしう するに れいを もって すれば、はじ あり かつ いたる」 (意味)国民を導くのに道徳をもってし、命令に従わせるのにマナーをもってすれば、自分の至らなさを恥じ、かつ善に至る。 →
レベルの高い集団では、規則はゆるやかでよい。 読み方「われ じゅうゆうごにして がくに こころざす」 (意味)私は十五歳のときに徳を磨く道を志した。 →
孔子は、15歳で志(人生の目的・目標)を立てた。 読み方「さんじゅうにして たつ」 (意味)三十歳のときに自分の内の私欲、外からの誘惑に負けない、道を貫く立場を固めた。 →
志を固めても、それを揺るがすようなことが次々と自分を誘惑する。 読み方「しじゅうにして まどわず」 (意味)四十歳のときに、これまでの経験を踏まえ、何があっても道を疑うことが無くなった。 →
方向性を頭で決めたあと、今度は起こった事象に照らして考えてみる。 読み方「ごじゅうにして てんめいを しる」 (意味)五十歳のときに、天が作った世の中の原理を知ることができた。 →
「知る」とは、知識として知るレベルではなく、行動できることを含んでいる。 読み方「ろくじゅうにして みみ したがう」 (意味)六十歳のときには、人の言うことの本質がわかり、ふりまわされなくなった。 →
言葉は、思想的背景から生み出されたものである。 読み方「しちじゅうにして こころの ほっする ところに したがえども のりを こえず」 (意味)六十歳のときには、心のままに動いても、守るべき範囲を逸脱することが無くなった。 →
理想の姿は、心と行動が一致して、しかもそれが正しいことである。 |