ハマモト経営の指針集 『論語』より

主要参考図書『論語新釈』宇野哲人著 講談社学術文庫

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「学んで時に之を習ふ。亦説ばしからずや。」

読み方「まなんで ときに これを ならふ。また よろこばしからずや」

(意味)聖賢の道を学び、時々に応じて復習する。誠に喜ばしいことだ。

→ 学んだときにわかった気になるが、実は浅い理解であることが多い。

時間をおいてその知識を復習してみると、それまでのさまざま経験により、理解が深まる。

そして、開眼することがある。昔学んだことを振り返ってみよう。






「朋あり遠方より来る、亦楽しからずや。」

読み方「とも あり えんぽうより きたる、また たのしからずや」

(意味)同志がいて遠いところからも訪ねてきてくれる、なんと楽しいことではないか。

→ 朋とは、同じ目的のために共に戦う同志のこと。

人間は思想においてつながることができる。

ごく身近な社員と、同志としてつながっているか。






「人知らず、而して慍らず、亦君子ならずや。」

読み方「ひと しらず しこうして いからず、また くんし ならずや」

(意味)自分が立派なことを他人が知らなくても、いきどおったりしない人こそ、本当の人格者ではないか。

→ 人は有名になるために生まれてきたのではない。

自分自身の魂レベルの向上のために生まれてきたのである。

その目的を理解していさえすれば、すでに君子になったも同然ではないか。





「其の人と為りや孝弟にして上を犯すことを好む者は鮮し。」

読み方「その ひとと なりや こうていに して かみを おかす ことを このむものは すくなし」

(意味)子や弟たちは生まれつき父母や兄姉に正しく接しようとしているのであって、順序を違えるようなことを好むものは少ない。

→ 生まれつき、みなまっすぐに伸びようと思っている。

入社したときは、みなこの会社でがんばろうと思っている。

それがおかしくなっていくのは、おかしくなるような制度と風土があるからだ。






「孝弟なる者は其れ仁を為すの本か。」

読み方「こうていなる ものは それ じんを なすの もとか」

(意味)父母や兄姉に正しく接しようとすることは、仁(思いやり)の本であろう。

→ 家庭での姿を見れば、どんな人間かがわかる。

このように、人間の大本はすべてすぐ近くにある。

平常どう過ごしているか、身近な人にどう接しているか、その姿を反省すれば道は開けてくる。





「巧言令色鮮し仁。」

読み方「こうげんれいしょく すくなし じん」

(意味)巧みな言葉と人にへつらう笑顔には、本当の思いやりは無い。

→ 生きる目的が、「生活すること」であれば、その手段として「こびへつらい」を用いることもあるだろう。

しかし、この世で生活するために生まれてきたとは、変な話ではないか。

この世をよくするためにその手段としてこの世に生き、その生き方を通して自分を鍛えるのではないだろうか。





「吾日に三つ吾が身を省みる。人のために謀りて忠ならざるか。」

読み方「われ ひに みっつ わがみを かえりみる。ひとの ために はかりて ちゅうならざるか」

(意味)私は毎日三つのことを反省する。(一つ目は)他人のために計画したことには心から取り組んだか。

→ 他人の成功や幸福を自分のことのように考えられるか。

それができれば、自分の幸福を手に入れたも同然だ。

なぜなら、他人のために心から行ったことは、いずれみな自分に返ってくるから。





「朋友と交はりて信ならざるか。」

読み方「ほうゆうと まじわりて しん ならざるか」

(意味)友達と交際して不誠実な言動はなかったか。

→ 一時的な結果として悪く出てしまうことはある。

しかし人間として大切なことは、動機に誠があるかどうかだ。

誠が伴った言動なら、いつかかならず相手に伝わり、良い結果となる。





「伝へられて習はざるか。」

読み方「つたえられて ならわざるか」

(意味)教えられたことについて、よく習熟しないことはなかったか。

→ 教育は、学ぶ方が主動権を持っている。

つまり、学ぶ方に「学ぶ気」があれば、いくらでも学ぶことができる。

教わったことを実際に生かせるかどうかは、自分次第だ。






「千乗の国を道むるに、事を敬して信。」

読み方「せんじょうの くにを おさむるに、ことを けいして しん」

(意味)戦車や輜重車を千台も出すような大国を治めるには、国事(政治、軍事)を慎重に取り扱い、命令等に一貫性をもたせて信頼されるようにせよ。

→ 国民からの信頼なくして、国を治めることはできない。

企業では、社員からの信頼が無かったら、発展しないどころか倒産してしまう。

朝令暮改は不信を生む。命令やルールを改めるときには、説明をきちんとしよう。



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