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 「孫子」学習法の研究: どうすれば「孫子」を使えるようになるのか?
「孫 子 の 兵 法」と 戦 っ た 日 々
~ある経営コンサルタントの実践記録~
「孫子」に10年かけるか、40日でマスターするか。決めるのはあなた自身。

 第四回「孫子」を使えるようにならない理由


私は「孫子塾」のS先生に導かれ、
「孫子の兵法」をおおむね理解しました。

しかし、

・理解しただけでは使えるようにならない

のは、数学の公式と同じです。


どの問題にどの公式が合うのか、
複数の公式を組み合わせるのか、
未知の応用問題にはどう公式を適応させるべきなのか。


こうしたことは、

・何度も練習問題を解いて自分に覚え込ませる

ようにしないと、出来るようにはなりません。

S先生も、

「10年は勉強し続けないと孫子は分かりませんよ」

とおっしゃっていました。

「孫子の兵法」という公式を現実にフィットさせるのには
時間がかかるのです。


練習問題を解くことも大事ですが、
一方で私は「孫子」を学ぶことにより、他の思想、例えば
儒教、老子、易経などにも興味を覚えるようになりました。

「孫子の兵法」を学んでいると、
どうしても中国の他の古典にも触れざるを得なくなります。

特に孔子や老子についても基本は知っておかないと、
孫子の理解が深まりません。

日本人が日本を知るために外国に行くのと同じです。
外国で外国人の悪い習慣を知って日本人の美徳を知ったり、
その逆を感じたりしますね。

「孫子」の特徴は、

・他の思想との対比で浮き彫りになる

のです。


また、

・そもそも著者の孫武はどんな人で、
 どんな戦い方をしたのか

を知ることも、「孫子の兵法」の理解に役立ちます。

孫武だけでなく、「孫子」に影響された後世の武人たちの
戦い方や政治の進め方も「孫子」理解につながります。

歴史を学ぶ必要もあるということです。


こうした、

・「孫子」の周辺を学ぶ

ことが、少しずつ「孫子」を血肉化させるのです。

逆に言えば、

・「孫子の兵法」だけをいくら読んでも、浅い理解に留まる

ということ。

私は弊社のサイト上に、その足跡として、

 儒教を学ぶ

「十八史略」に学ぶ兵法経営

を掲載しています。


少しずつ知識の足りない部分を机上の読書で補いつつ、
並行して仕事に孫子の教えを活用していきました。

「この問題、孫子ならどう解決するだろうか?」

という視点で考えるクセをつけることが、自らを、

・「孫子」を使える自分

へと導いていったのです。

目次 第五回へ続く

 

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